高齢の女性患者さんが二人入院してきました。
一人は、とてもしっかりしたおばあちゃんです。
ただ、これまで家族や周囲の人、医療や介護の関係者、関わるすべての人とうまくいかなくなり、たくさんの苦情や訴えを繰り返してきた方でした。
今回も施設でトラブルとなり、警察を呼ぶなどの事態になって入院となりました。
話を聞いていると、周囲に対する不信感がとても強く感じられます。
思い込みや勘違いもあるのかもしれません。
それでも、まず大切なのは本人の気持ちを受け止めること。
「ちゃんと話を聞いていますよ」
「その気持ちはつらかったですね」
そんな姿勢で関わることから始まります。
入院後は比較的落ち着いて過ごされていて、まずは安心しました。
もう一人は、一人暮らしを続けてきたおばあちゃんです。
年齢を重ねるにつれ、一人で暮らす不安が大きくなってきたのでしょう。
体の不調をたくさん訴えたり、家族に何度も電話をかけたりして、ご家族だけでは支えきれなくなり入院となりました。
ところが病院に来ると、とても穏やかです。
もちろん年相応の体の不調はありますが、家で訴えていたような症状はほとんどありません。
昔ながらの昭和のおばあちゃんという感じで、しっかりしていて、とてもかわいらしい方です。
もしかしたら、体が苦しかったというより、一人でいることが不安で寂しかったのかもしれません。
同じ高齢者でも、抱えている不安や苦しみはまったく違います。
誰も信じられなくなってしまった人。
一人でいることが不安になってしまった人。
私たちが知らない時代を生き、想像もできないような苦労を重ねてきた人たちです。
だからこそ、せめて今は大きな不安なく、安心して過ごしてほしい。
そんなことを考えた夜勤でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました🍀